憎悪に蝕まれていく心の闇を描き尽くす、書下ろし長編サスペンス問題作 一家惨殺事件。 生き残った長女と、加害者の娘。2人は、出会ってはならなかった。 12歳の初夏。両親と幼い弟2人は、父の仕事相手に惨殺された。遺体の顔面はハンマーで砕かれ、家の中は家族の血で満たされた。8年後、加害者の1人娘を捜し当てた時、胸の奥底に封印した真っ赤な憎悪があふれ出し、奏子の扉を決壊させた。