忠臣蔵心中

文芸(単行本)
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忠臣蔵心中
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内容紹介

かの近松門左衛門と堀部安兵衛は、実の兄弟!
たぐい稀れな発想から近松、安兵衛、大石内蔵助さらに釣りの殿様津軽采女らを描き、元禄の世の人間ドラマをみつめた傑作長篇!

本所三ツ目の津軽屋敷にも、八重咲きの枝垂桜が、淡桃色の滝をつらねたように美しく咲き乱れている。小普請組の旗本、津軽采女は、花の向こうに北国のおそい春を思った。
(まだ雪の残る山に真っ白なこぶしの花が咲くと、浅瀬石川でアメマスが釣れだす。雪代で川が乳色に濁り、それがきれいに澄み渡ると、魚の食いが急に荒くなる……)
一瞬、采女の脳裡に、銀鱗をひらめかせる魚の姿がまざまざと浮かんだ。
(ああ、釣りがしたい……)
最後に采女が釣りをしたのはいまから8年もまえ、江戸湾の三枚洲へ釣舟を出した時だった。その日から半年もたたぬ元禄6年8月、綱吉によって“釣りと釣舟の禁止令”が出された。
(つまらぬ世の中じゃ……)──(本文から)

製品情報

製品名 忠臣蔵心中
著者名 著:火坂 雅志
発売日 1999年03月25日
価格 定価:2,090円(本体1,900円)
ISBN 978-4-06-209586-0
判型 四六
ページ数 370ページ
初出 『季刊歴史ピープル』1999年新春号に一挙掲載ののち、加筆した

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