片足をうしなっても、目の見えない主人を、暴走車からかばおうとした盲導犬サーブのものがたり。
サーブの左前足のきずは、大きくひろがり、足は三ばいほどにも、はれあがっていました。
レントゲンけんさのけっか、骨はおれていないことがわかりましたが、しんけいが、40センチメートルにもわたって、ずたずたに切れていることがわかりました。事故のときの「ねじれ」がげんいんでした。
――(中略)――
「足を切断する、ということですか?」
と、河西さんが、しずんだ声でききました。
「それしかないでしょう。」
サーブは、黒くうるんだ目で、じっと河西さんをみつめていました。――(本文より)
日本図書館協会選定図書/全国学校図書館協議会選定図書
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