その時々の社会情況、文学・思想情況に対して、果敢な発言を行い、時代を先導してきた思想家・吉本隆明。その思想の歩みを対談で辿り、時代と思想的課題の推移を、今、改めて問い直す。江藤淳、鶴見俊輔、ミシェル・フーコー、佐藤泰正、大西巨人、高橋源一郎、谷川俊太郎との、時代を象徴する7篇の対談は、互いの立場を超えた鋭い問題意識の応酬で、読者を白熱した場へと連れ出す。精選された1冊。
松岡祥男
吉本隆明の対談は、対談相手が変わっても、話題や論点がその場限りのものではなく、内在的な思想過程がその基底に脈々と流れていて、ひとつの大河をなしている(略)だから、どんな小さなインタビューでも、ないがしろにすることはできないのだ。それは対談やインタビューに限らず、吉本隆明の<全表現>を貫く、著しい特長である。――<「解説」より>
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