独得の語り、卓越した鑑賞眼 古きよき時代の東京・寄席 8代目竹本都太夫を父に持つ著者は、新聞記者を経て文筆生活に入った。東京浅草に生まれ、久保田万太郎に心酔し、卓越した鑑賞眼で寄席・下町の世界を描く。伝統芸に対する鋭い批評、折々に記した下町の風物詩や身辺雑記を情感溢れる語り口で綴った随筆集『雪まろげ』『わたしの寄席』『わたしの東京』『雨の日』『年年歳歳』から表題作ほか25篇を精選収録。