〈稀有の才質〉と謳われる史の代表的歌文集。
2・26事件に連座した歌人齋藤瀏の長女・史が「近世から近代を経て熟成された」見事な日本語を、歌・小説・随筆に表出。屈指の理解者樋口覚編纂による代表的短歌と散文の集成。
「ひたくれなゐの人生」収録の短歌に近作37首を加えた「1 齋藤史歌集」、ちゃぼとの交歓を綴った「2 ちゃぼ交遊記」、父齋藤瀏の歌人としての交流や軍人としての日常のでき事、それにまつわる史自身のことなどを記す「3 遠景近景」、2・26事件叛乱幇助で入獄した父のことを語った「4 おやじとわたし」の4部構成。
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