起きてしまった知人の配偶者との「関係」の事実を、男は謝罪し弁明するほどに、ますます窮地に陥ってゆく。露呈する主人公の心の「やましさ」を、作家の眼が凝視する。救いを願う個我の微妙な感情と心理を描いた、意欲的長篇。夏目漱石、志賀直哉らと日本の近代小説が探求し続けてきた、人間の「倫理とエゴ」の重く切実な主題を共有する、『幕が下りてから』に続く著者中期の代表作。
「あらすじ」だけで人生の意味が全部わかる世界の古典13
近藤 康太郎
所有論
鷲田 清一
二つの東京物語
東 秀紀
ハジケテマザレ
金原 ひとみ
百代の過客 〈続〉 日記にみる日本人
ドナルド・キーン,金関 寿夫
吾輩ハ猫ニナル
横山 悠太
命日 六つの愛の物語
瀬戸内 寂聴
朗らかに笑え ユーモア小説のパイオニア 佐々木邦とその時代
松井 和男
御社のチャラ男
絲山 秋子
トラディション
鈴木 涼美
去年の今日
長島 有里枝
日本のことばずかん いろ
神永 曉