大正10年、有島武郎の推薦により刊行された第1詩集『見なれざる人』。改版、再改版を経て、「昔の友」「自負」「黙つている蝉」など7篇を加え再編改題した第2詩集『野の娘』。2詩集の重複と「見なれざる人」所収の短歌3篇を除き、全詩業を収録。簡素・高潔・強靱、深い感情に支えられた品位と雅趣を湛える中川一政の初期詩作61篇。