お十夜の晩に千住の在、西新井の石碑の前で全裸のまま眠っていた美男子(いいおとこ)は、名づけて碑夜十郎で剣の達人。記憶を失ったまま女白浪のお絹に拾われた美男剣士夜十郎が、河内山宗俊らご存知天保六花撰のメンバーとともに、江戸の町を走りまわり、悪人どもと庶民の敵をこらしめる講談タッチの痛快長編時代小説。