港町の路地裏、場末のキャバレー、バリケード内部の格闘、結核、友人と恋人の突然の死、ストリップ劇場の踊り子……記憶の底に潜む原風景。自分がダイヤモンドではない、と苦く自覚し、なおかつ書き続けた過程を裸にして共感を呼ぶ“男の闘いを描く闘い”から逃げない作家の、第1エッセイ集。