ロングアイランド・シティにある私の事務所からは、マンハッタンのきらびやかな夜景が一望できる。だが反対に、持込まれる仕事は血なまぐさい死体つきだ。敵は私を中年女だと軽く見ているが、そのへんのタフ・ガイに腕力で負けていては、私立探偵はつとまらない。そして今日も、高級将校の死体がひとつ――。