その昔、金精神の祠があったという断崖。一愛読者からの手紙が縁で、断崖の上下に住むことになった閨秀詩人・日折真船と画家・流子の姉妹。二人はともに妖精をモチーフに名を成した。妖精にまつわる遠い過去の記憶を秘めて……という表題作のほかに、「女形の橋」など艶にして妖、情念の襞にせまる珠玉の6編も収録した、伝奇ロマンの傑作小説集。
艶にして妖。情念の襞にせまる珠玉の短編集《妖精詩人》と呼ばれる老閨秀詩人日折真船と《妖精画家》と呼ばれる妹の流子。老いゆく姉妹の心理と心象風景を鮮やかに描く。表題作の他「女形の橋」等六編収録
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