壊れかけている自分への痛切な思いを抱えて生きる〈ぼく〉。真実の絆を追って遍歴する妻の〈ナホミ〉。それぞれに性愛の相手を求め、さまよいつづける。ニューヨーク、小笠原、東京、ネパール、アフガニスタン……と孤独な旅は続く。芥川賞作家・青野聰が、根元的な生の実現を求める人間たちの魂の彷徨を、濃密な文体で綴った長編小説。
男女の根元的な関わりを濃密に描く小説世界真実の魂の接触を求め男を遍歴する妻のナホミ。根元的な生の実現をめざす壊れかけた〈ぼく〉。豊かな人間性と熱度高い言葉で描く四つの連作が創り出す文学の魅力
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