三河の家康信仰の因縁がまつわる出生に、漂泊貧窮の幼児期を過ごし、屈辱の青春時代を凌いだ男は、ついに、豪快な筆法をもって鳴る、江戸荒事歌舞伎絵看板の創始者となり、浮世絵界に不滅の流派を築き上げた。過酷な運命と闘い続けた男は、人生の仕上げに、命がけの大勝負に挑んだが……。鳥居流元祖・清元の生涯を描く傑作長編小説。
漂泊貧窮の男が,宿命と闘って大成する長編旅絵師の子清元は,屈辱の青春を耐え,浮世絵鳥居流の創始者として江戸中に君臨する.出生の謎と怨念をバネに,運命に勝った男の凄絶な生涯を描く,傑作長編小説
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