内容紹介
倒幕、大政奉還、新体制というシナリオまで描出しながら、歴史的転換点に立ち会うことなく、わずか33歳で刺客の手に倒れた坂本龍馬。その像はさまざまに伝えられる。民権派やデモクラシーの象徴として、海軍の先駆者として……。しかしはたしてそれらは実像であろうか。御国と皇国、徳川家と天朝など、新旧の価値が交錯する時代の精神を丹念に読み解き、龍馬像の真実に迫る。(講談社学術文庫)
幕末の英雄・龍馬の思想と生涯を捉えなおす三十余年の短い生涯ながら、幕末史に燦として輝く坂本龍馬。数多伝わるその人物像ははたして正しいか。文化史的・思想史的側面から龍馬の実像を探る異色の龍馬伝
目次
- <序章> 移りゆく龍馬像のなかで
- 龍馬の孤独について/民権派の先駆・龍馬?/海軍の先駆・龍馬?/デモクラシーの先駆・龍馬?
- <第1章> 幕末の土佐
- 権威の3つのレベル/「皇国」と「尊王」/黒船と土佐/町人郷士に生まれて/農村郷士・武市半平太
- <2章> 容堂と勤王党
- 諸侯の暗躍と山内容堂/安政の大獄/剣士から志士へ/土佐勤王党
- <3章> 文久2年・勤王年 坂龍飛騰/東洋暗殺/脱藩/京へ
- <第4章> 海軍への飛翔
- 勝海舟との出会い/京の激動/神戸海軍操練所
- <第5章> 薩長同盟
- 楢崎お龍/甲子の戦争/薩長同盟
- <第6章> 倒幕
- 寺田屋/海援隊/奉還と倒幕/暗殺・その後
製品情報
製品名 | 坂本龍馬 |
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著者名 | 著:飛鳥井 雅道 |
発売日 | 2002年05月10日 |
価格 | 定価 : 本体1,000円(税別) |
ISBN | 978-4-06-159546-0 |
通巻番号 | 1546 |
判型 | A6 |
ページ数 | 336ページ |
シリーズ | 講談社学術文庫 |
初出 | ’75年に平凡社から刊行された。 |