数百万の生命を奪い、魂を苦悶させたナチ権力の中枢・ゲシュタポ。それは暴力と情報が結合した「装置」だった。この〈悪魔の機械〉は、どのように誕生し暴走したのか。そして、その力の源はどこにあったのか。戦後、ナチの戦犯・協力者取り調べの任にあたったフランス人警察官が、膨大な資料と証言をとおして全欧州を巻き込んだ狂気の実像を描く、異色の人間研究。