昭和10年代、太平洋戦争が激化するなか、琉球諸島の民俗学的研究に命を懸けた社会学者がいた。家族制度、財産制度、言語・風俗……。あらゆる方面に視線を配り、「紀行文的研究論文」として発表、上梓した。拝所の探索、祭りへの参加等、人々との交流を通し、臨場感あふれる筆致で貴重な写真と共に収録した好著。