内容紹介
たとえば相手を理解するとはどのようなことだろう?クワイン、デイビッドソン、サール、ローティら、現代最高の哲学者たちの主要な議論がみるみるわかるガイドブック。
根本的翻訳──生島は、コーヒーを少し飲んでから、話を始めた。「クワイン先生のこと、ご存じでしょう?」「ああ、もちろん。生島君は彼のところに足しげく通ってるんじゃなかった?」「ええ、足しげくというほどじゃないですけど、ときどき研究室におじゃましています」W・V・クワイン、1908年生れ。ハーバードで長く教鞭を執ったあと、名誉教授として、今も、哲学科のあるエマソン・ホールの2階に研究室を持っている。「朝倉さんの問題にアプローチするには、いろんなやり方が可能ですけど、クワイン先生の考えから入っていくのが、もしかしたらいいかもしれませんね。クワイン先生は多彩な活動をされた方ですが、今私の念頭にあるのは、根本的翻訳に関する彼の考えです」「ああ、そう言えば、君の論文の中にも確かそのことが出ていたね。でも、どんな話だったかな」「そうですね。それじゃ、そのあたりから始めましょうか」──本書より
目次
- ●アメリカ哲学の中の「解釈学」
- 好意の原理
- われわれの考えは基本的に正しい
- ●指示理論をめぐって
- クワインの全体論
- パトナム説
- サールの反論
- ●連帯への道
- 自文化中心主義
- 鏡的人間観
製品情報
製品名 | 哲学の最前線 |
---|---|
著者名 | 著:冨田 恭彦 |
発売日 | 1998年06月19日 |
価格 | 定価 : 本体700円(税別) |
ISBN | 978-4-06-149406-0 |
通巻番号 | 1406 |
判型 | 新書 |
ページ数 | 208ページ |
シリーズ | 講談社現代新書 |
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