漢字の字源

講談社現代新書
カンジノジゲン
漢字の字源
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内容紹介

食物や器の文字に形象された、古代の祭祀や日常生活。男女関係から天下国家も描写し、珍獣妖怪まで跋扈する漢字たち。確かな理論と豊な蘊蓄(うんちく)で繙(ひもと)く、中国4000年の社会文化史。

ホウキを持った貴婦人――「婦」とはホウキを手に持った女性ということで、ここからこの字はしばしば世の女性解放論者から目の仇にされるようになった。曰く、女性を意味する「婦」がオンナとホウキからできているのは、女性を家事労働に縛りつけようとする封建的な思想の表われにほかならず、このような作り方をしている漢字はこの男女平等の時代にまことに許しがたい文字であると。…… 一部の漢字の背景にはたしかに男女差別がある。しかしこの「婦」もまた男尊女卑の思想が表われた例のひとつだと考えならば、それは古代中国の実情と文化をふまえていない、いささか浅薄な議論というべきである。甲骨文字や殷周時代の青銅器の銘文においては、「婦」は当時の王の妃を指す文字として使われている。…… この場合のホウキは、戸外や一般家屋の掃除に使われるものではなく、実は神聖なお祭りをする祭壇を掃除するためのものだったのである。――本書より

目次

  • ●紂王の象牙の箸
  • ●中国版「目黒のサンマ」
  • ●生肉と、やけどの思い出
  • ●男と女で漢字を作る
  • ●妾と入れ墨
  • ●女帝が作った漢字
  • ●ヤマイダレの来歴
  • ●馬は二本足だった
  • ●「想像」の語源
  • ●亀の社会学的考察

製品情報

製品名 漢字の字源
著者名 著:阿辻 哲次
発売日 1994年03月16日
価格 定価:814円(本体740円)
ISBN 978-4-06-149193-9
通巻番号 1193
判型 新書
ページ数 252ページ
シリーズ 講談社現代新書

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