クナシリ(国後)島の青年・セツハヤが狩りから帰ってみると、和人(日本人)によって島の生活は大きく変えられていた。不戦の理想を追うセツハヤは、清純で子じかのような愛するシアヌを失って、民族を守るため立ちあがった……。「なぜ人間は互いに憎しみ合い、殺し合うのか」を問うた力作。日本児童文学者協会賞受賞。