時は清末、日露の風雲急を告げる明治36年、初秋の北京に、ある任務を帯びて下り立つ美術商・土井策太郎。露清撤兵協約の再締結! 批准? 対露開戦の大義名分を失うのを恐れる日本は、巨額の金で清朝要人の買収を工作、舞台は「悠々館」。だがパイプ役は、完全密室で殺害、同時に金も消失し……。腐敗と無策を孕む国家の末期症状で、事件は謎を深める。本格推理と歴史小説が見事に結合結晶した会心の作。
逸翁自叙伝 阪急創業者・小林一三の回想
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