公害という名のおそるべき犯罪、“人間が人間に加えた汚辱”、水俣病。昭和28年1号患者発生来10余年、水俣に育った著者が患者と添寝せんばかりに水俣言葉で、その叫びを、悲しみ怒りを自らの痛みとし書き綴った《わがうちなる水俣病》。凄惨な異相の中に極限状況を超えて光芒を放つ人間の美しさがきらめく。
猫は抱くもの
大山 淳子
霧
桜木 紫乃
賭博常習者
園部 晃三
バリ山行
松永K三蔵
悼みの海
熊谷 達也
時空に棄てられた女 乱歩と正史の幻影奇譚
長江 俊和
きらん風月
永井 紗耶子
いちまい酒場
池永 陽
神さま学校の落ちこぼれ 3
日向 夏,赤瓦 もどむ,花とゆめ編集部(制作協力)
耳に棲むもの
小川 洋子
暁の火花 公家武者信平ことはじめ(十六)
佐々木 裕一
今宵も猫は交信中
水庭 れん
天の魚 ―続・苦海浄土―