癌に特効薬があらわれないのはなぜか!
「癌に効くすばらしい新薬」のニュースがたびたび伝えられながら、現実の治療でそんな画期的な救世主はあらわれない。それは、条件に大きな違いがある基礎的な動物実験と臨床とを混同し、その上、癌の性格が人によって異なるという、癌の「個性」を無視しているからである。特効薬のない現状では、新しく出てくる痛の薬をきぴしく制限することは、まったく意味がない。癌にある程度効き、学問的に納得がいき、副作用の程度がわかれば、速やかに認可すべきである。多様な癌を治療するには、癌の薬はいくらあってもかまわない。役に立たないものは自然に消えてゆく……。(本文より)
+ もっとみる