公園の木の下に白いベンチがひとつ。 いつも公園をきれいにしているおじさん、朝早く散歩に訪れるおじいさん、小さな赤ちゃんを連れたお母さん、そして放課後の子どもたち……。なんの変哲もないけれど、そこを訪れる人々に小さな憩いと安らぎを届けているベンチの1日の様子を、静かに淡々と描きます。「小さいけれど確かな幸せ」がある喜びをしみじみと感じさせてくれる、名作絵本です。
(たけした ふみこ)1957年、福岡県に生まれる。東京学芸大学在学中に『星とトランペット』(講談社/野間児童文芸推奨作品賞)でデビュー。おもな著者に「黒ねこサンゴロウ」シリーズ(偕成社)「ドルフィン・エクスプレス」シリーズ(岩崎書店)『ポロポロゆうびん』(あかね書房)『旅するウサギ』(小峰書店)などがある。夫・鈴木まもる氏との共作絵本に『ピン・ポン・バス』(偕成社)『おすしのせかいりょこう』(金の星社)『ちいさいいすのはなし』(ハッピーオウル社)『ちょうどいいよ』(佼成出版社)など多数。
(すずき まもる)1952年、東京に生まれる。東京芸術大学中退。「黒ねこサンゴロウ」シリーズ(偕成社)で赤い鳥さし絵賞を、『ぼくの鳥の巣絵日記』(偕成社)で講談社出版文化賞絵本賞を受賞。おもな絵本に『みんなで! どうろこうじ』(偕成社)『せんろはつづく』(金の星社)『だんろのまえで』(教育画劇)『みんなあかちゃんだった』『あかちゃんたいそう』(小峰書店)など。また、鳥の巣研究家として、『鳥の巣いろいろ』『ふしぎな鳥の巣』『鳥の巣ものがたり』『日本の鳥の巣図鑑 全259』(偕成社)『鳥の巣の本』『世界の鳥の巣の本』『鳥の巣のうた』(岩崎書店)『鳥の巣みつけた』『鳥の巣研究ノート』(あすなろ書房)などの著書があり、全国で鳥の巣展覧会を開催している。公式HP〈鳥の巣研究所〉 http://www.i-younet.ne.jp/~basaract/