今をときめく平家の若武者・資盛との運命的な出会い。芸術に生きんとする隆信との恋。二人の恋人の間で、女として成長していく右京大夫。しかし時は移り、平家滅亡という無惨な現実が彼女を待ちうけていた。……恋に生き歌に生きた建礼門院右京大夫の生涯を、歴史の巨大な波に翻弄される女の運命として描く、力作長篇。 平家の公達資盛との宿命的な恋と藤原隆信への愛。二人の恋人の間で女として成熟していく右京大夫にも、激動の世の悲しみが訪れる‥‥。女流歌人の生涯を平家滅亡の悲劇の中に描く歴史小説。