高性能アンドロイド・アリス──その普及に伴い、彼女たちの人格プログラム改修を行う“調律師”たちも、あちこちに工房を構えるように なっていた。
ある日、そんな調律師の一人である朝倉冬治の工房を、一体のアリスが訪ねた。
ロザと名乗ったその機巧少女(アリス)は、一五年前に別れた冬治の幼馴染・永峰あきらと瓜二つの外貌を持っていた。戸惑いながらも他人の空似かと思う冬治だったが、あきらを想起させる行動を繰り返すロザに対し、次第に疑念を募らせていく。
彼女(ロザ)は一体、あきらとどのような関係にあり、何のために工房を訪れたのか......。
星海社FICTIONS新人賞選考会で絶賛を浴びた、美しくも哀しき抒情詩、装画に大槍葦人を迎え、遂に刊行──。
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