辺葉介の衝撃デビュー作、待望の文庫化。 普通の人には“見えないもの”が見える「僕」は、死んでしまった家族(幽霊)と従姉妹(いとこ)の少女・アイとの生活のなか、失われる思い出をかたちに残すためキャンバスに向かい、絵筆を手にとる。夢と現実の狭間(はざま)を彷徨(さまよ)いながら、「僕」は次第に「彼ら」に近づいていく……。