ルチアはネッビア共和国のファリエール公爵家令嬢。親族以外の異性とふれあうことがない貴族の娘にとって、政略結婚は当然の義務だが、ルチアには結婚前にどうしても経験しておきたいことがあった。それは恋をすること。年に一度の謝肉祭の夜、屋敷を抜け出したルチアは、暴漢に襲われたところを黒ずくめの仮面の騎士に救われる。名も知らぬ騎士に心を奪われたまま結婚話を受けようとするルチア。そんな彼女の前に、トライアーノ公爵家次男で幼馴染みのリカルドが現れて……?