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国際結婚第一号

明治6年6月3日。わが国の国際結婚の歴史が始まる。本邦嚆矢の栄誉に浴するのは、長州人南貞助と英国人ライザ・ピットマン。政府の予想を超えた、明治人たちの「大奮闘」……。国籍を異にする人々の出会いをとおして描く、日本近代化の悲喜劇。

【目次】
序 慶応3年の問い合わせ
第一章 第一号の栄誉
1 明治六年六月三日
2 ロンドンの新婚時代
3 離婚騒動
第二章 本邦嚆矢の国際人・南貞助
1 英国留学
2 ボウルズ兄弟社銀行倒産時件
3 「内外用達会社」そして役人
4  旅行業の先駆者
第三章 太政官布告第一〇三号
1 太政官布告第一〇三条をめぐる各国の反応
2 国際結婚をめぐるデータ
第四章 明治一四年のスキャンダル
1 バサイア・モリソンとの結婚事情
2 「御国ノ名誉ニモ関係」
第五章 英国人が関係した事例
1 パークス承認以前のケース
2 国際私法にジレンマと六歳幼女との結婚
3 「日本ノ婚姻ト英国法廷」
4 男色者の外国人婿養子「快楽亭ブラック」
第六章 身分につまわる国際結婚
1 北白川宮能久親王の悲恋
2 世話人・木戸孝允
3 華族、軍人の特別な事情
第七章 海外渡航者たちの物語
1 明治四年前後の留学生たち
2 下宿先の女
3 海外雄飛の遊芸人や水夫たち
4 日本を棄てた二人の明治男
終章 人種改良論をこえて 明治の国際結婚が意味するもの

国際結婚リスト
明治の雑婚ネットワーク
あとがき
索引