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旧約聖書における知恵と解釈

旧約聖書の「知恵と黙示」に焦点を当て、「ダニエル書」と「コーヘレト」を対象として研究する。解釈の実践的要請上、「創世記」、「サムエル記」等からもテクストを取り上げ、解釈を展開。
ポール・リクールの解釈学的方法を基礎にすえ、「予言」から「黙示」を見る立場を排して「知恵」から「黙示」を見る立場を提示、聖書解釈に新たな局面を展開する。従来の通時的・文献分析的方法に共時的・構造分析的方法を対峙させた前著『旧約聖書の予言と知恵』の方法論をいっそう透徹させた画期的労作。


【目次より】
まえがき
目次
第一部
一 ヨナ書の問題 予言と知恵
二 旧約聖書における「霊」
三 釈義の方法論
四 知恵と知恵文学の概念
五 ダニエル書解釈への素描 七章を中心に
六 ダニエル書の解釈
七 知恵と黙示について
一 知恵について
I 予言と知恵の構造的相違
II 逆啓示型(ペレ型)
二 黙示に関して
I 解釈の対象と歴史についての誤解
II 黙示文学の機能
八 ダニエル書とコーヘレトの解釈 「時空における秩序づけと混沌」
I コーヘレトの時間
II ダニエル書の時間
III コーヘレトの言語学的特徴から
第二部
一 アブラハムとイサクの物語 文学と歴史
二 正義と憐れみ サムエル記下二一章
三 コーヘレト(伝道の書)の世界
あとがき
参考書略号