「アメリカと私」既刊・関連作品一覧

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アメリカと私

著者20代最後の年、1962年より2年間のプリンストン滞在記。この間、公民権運動の高揚、キューバ危機、ケネディ暗殺など、激動期を迎えていたアメリカ社会の深部を見つめ、そこに横たわる自他の文化の異質性を身をもって体験する。アメリカという他者と向き合うことで、自らのアイデンティティの危機を乗り越え、その後の「国家」への関心、敗戦・占領期研究への契機ともなった、日本文化論の歴史的名著。


60年代の激動するアメリカで戦後日本のありうべき姿を模索する

著者20代最後の年、1962年より2年間のプリンストン滞在記。この間、公民権運動の高揚、キューバ危機、ケネディ暗殺など、激動期を迎えていたアメリカ社会の深部を見つめ、そこに横たわる自他の文化の異質性を身をもって体験する。アメリカという他者と向き合うことで、自らのアイデンティティの危機を乗り越え、その後の「国家」への関心、敗戦・占領期研究への契機ともなった歴史的名著。

加藤典洋
大日本帝国という極東の新興国からロンドンという世界の中心地に来た留学生夏目漱石には「自己本位」というあり方を発見させるが、ほぼ60年後、日本という敗戦国からプリンストンという米国発祥に関わりの深い大学町に来た客員研究員の江藤淳には、日本人たる自分というアイデンティティ、つまり「自国本位」というあり方を、発見させる。――<「解説」より>