「新しい1キログラムの測り方 科学が進めば単位が変わる」既刊・関連作品一覧

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新しい1キログラムの測り方 科学が進めば単位が変わる

腐食せず、摩耗にも強く、慎重に扱えば10万年は機能するだろうと言われていた「キログラム原器」。しかし、製作から約130年がたったいま、じつはその原器の重さがゆらいでいることがわかってきました。重さの基準が変わってしまえば、1グラムあたりいくらという約束によって成り立っている取引も安心して行えません。絶対に変わらず、誰にとっても納得できる「重さ」の基準とはなにか? 最先端の科学がその難題に挑みます。


「キログラム原器」がなくなる!?
2019年、質量の単位の定義が130年ぶりに変わります!


1889年のメートル条約決議以来、世界中のあらゆる「重さ」の基準であった「国際キログラム原器」がその役目を終えようとしています。
なぜ新しい定義が必要なのか?
単位を決めるとはどういうことなのか?
数億分の1をめぐる計測の世界で展開されるメトロロジスト(計量学者)の挑戦を追えば、そこには「単位」と「科学」の深い関係が見えてきます。

2019年に改定される定義は次の4つ
・質量の単位キログラム「kg」
・電流の単位アンペア「A」
・物質量の単位モル「mol」
・温度の単位ケルビン「K


【目次】
第1章 計測の基本――単位とは、測るとは
第2章 メートル法の誕生――すべての時代にすべての人々に
第3章 地球から光へ――メートルの定義の変遷
第4章 原器から原子へ――キログラム原器の受難
第5章 メートル法」から国際単位系へ――あらゆるものを測定対象に
第6章 量子力学と相対性理論の時代――宇宙をつらぬく法則
第7章 量子標準の時代――取り残されるキログラム
第8章 原器から光子へ――キログラムと光をつなぐ天秤
第9章 新しいキログラムへの道――動き出した国際プロジェクト
第10章 一気にゴールへ――メトロロジストたちの奮闘
第11章 定義改定がもたらすもの――すべての時代にすべての人々に
付録 光速度不変の原理/プランク定数と電気素量/電気素量と力の関係