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死ぬ力

「余生」などいらない!長生きが簡単な時代だから、いい死に方を真剣に考える長寿社会にあって、人生の円熟期を私たちはどのように生きていけばよいのか。何を考えながら、余生を過ごせばよいのか。著者は、自然に生きること、仕事は年老いてもずっと続けること、書く人間になること、つねに締め切りを設定して生きてゆくこと、がんばらないこと……など様々な提言をしてゆく。


「余生」などいらない!
長生きが簡単な時代だから、いい死に方を真剣に考える

長寿社会にあって、人生の円熟期を私たちはどのように生きていけばよいのか。何を考えながら、余生を過ごせばよいのか。
著者は、何が長寿社会を生み出したか、長寿社会は果たして幸福かを分析したうえで、自然に生きること、仕事は年老いてもずっと続けること、書く人間になること、つねに締め切りを設定して生きてゆくこと、がんばらないこと……など様々な提言をしてゆく。

だらだら長生きしているだけでは、年老いるごとに生きる力が失われ、自分で自由に死ぬ力も失ってしまう。
気づけば「老害」のように社会からお荷物扱いされる。では、死ぬ力=生きる力、つまり人間力を保ちながら年老いるにはどうするべきか。

自身の「人間学」の総まとめにすると決めた70代の著者が、読みやすく、そして滋味深く、より幸福な定年後の生き方を指南する。

<目次>
第1部 長生きは簡単だ
人間は長寿に生まれついている/長生きはさいなむ/書斎の死体
第2部 ゼロに向かって
そして誰もいなくなった/ゼロ地点に向かって/象たちの記憶
第3部 長生きは難しい
人世は難業だ/死へのステップ(旅)/第三の死/復讐の女神

<著者紹介>
わしだ・こやた/1942年、北海道札幌市生まれ。66年、大阪大学文学部哲学科卒業。72年、同大学大学院文学研究科哲学・哲学史専攻博士課程満期退学。三重短期大学教授を経て、83年、札幌大学教授。2012年、同大退職。札幌大学名誉教授。専門は、哲学・思想史。著書は、『大学教授になる方法』『漱石の仕事論』『欲望の哲学』『定年と幸福』『シニアの読書生活』など、200冊を超える。