「山科の家 夫・四手井綱英と私の戦中日記」既刊・関連作品一覧

山科の家 夫・四手井綱英と私の戦中日記

昭和15年夏、旧家に嫁いだ私を待っていたのは古いしきたり、舅・小姑との壮絶な日々だった

あの天衣無縫の四手井綱英先生の奥様が、これほど正直剛胆とは! 旧弊に負けずに生きる妻、守り抜く夫の姿が胸を打つ――森まゆみ

〔22日〕一仕事終わり、やれやれと火鉢の傍に座ると早速説教。「女はくの字になって慎んで寝るもんや」とか、「女はネに伏しトラに起きいうて4時間寝たらええとしたもんや」。馬鹿言うなと心中で。「女はこのように慎んでいてよく納まる。タキは大体それくらいしか眠らぬ」とか、あの口車を信用して。女は女は、と卑しいもののように言う。――<本文より>