「愚者に捧げる無言歌」既刊・関連作品一覧

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愚者に捧げる無言歌

「もう、男に襲われるのこりごりだろう?」大きく見開いた美幸の目を真上から覗き込み、里見は不意にニッコリと微笑むと囁いた。ストーカーの一件以来、美貌の天才ピアニスト・里見貴士とともに生活をしていた桐野美幸は、大学時代からの親友に思わぬ告白を受け、激しく動揺する。
「美幸があなたを愛しているわけがない!」そんなある日、里見の屋敷には、2人の関係を知った美幸の兄が訪れていた。