「にょろり旅・ザ・ファイナル」既刊・関連作品一覧

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にょろり旅・ザ・ファイナル

地球上に生息するウナギ全種採集を目指し、最後の一種を求めてアフリカの大地を這いずり回った探検記『アフリカにょろり旅』で読者を爆笑の渦に巻き込んだ青山潤と弟分渡邊俊が帰ってきた。今回の的は未だ誰も知らない新種ウナギ。勇躍フィリピンに乗り込んだ二人は既に四十代。今回はアラ70の作家・阿井渉介も加わり、何度跳ね返されながらも老骨に鞭打ち、アフリカ以上にタフで笑える探検を繰り広げる。


 人類が誰も見たことがなかったウナギの卵発見という生物科学史上に燦然と輝く偉業を成し遂げた東京大学大気海洋研究所の塚本勝巳教授。青山潤准教授は、そのスタッフの番頭格として、研究(探検?)の最前線で身体を張り続けてきた。彼が、世界中どの研究期間も成し得なかった「地球上に生息するウナギ全種(18種)採集」に挑戦&達成した、抱腹絶倒の記録『アフリカにょろり旅』は、発売直後から大きな話題を呼び、大手紙文化面のインタビュー、テレビの書評コーナーを総なめにして、講談社エッセイ賞を獲得。その続編ともいえる『うなドン』も重版を重ね、今年七月に文庫化。
そして、この『にょろり』シリーズの第三部は、青山氏が70年ぶりに19種目となるウナギの新種を発見した旅の記録で、文化人類学的にも非常に興味深い考察に満ちており、かつ腹筋がよじれるような面白さもパワーアップしています。
 ウナギの産卵地特定のため、赤道に近い太平洋上でウナギの仔魚を採集し、遺伝子解析を繰り返す東大海洋研のスタッフ。そのひとりが、地球上に存在するどのウナギとも遺伝子が合致しないものを発見する。通常、突然変異として片づけられてしまうケースだが、青山準教授は、新種発見のわずかな可能性に賭けて、弟分の渡邊俊、冒険好きの老年作家・阿井渉介と共に勇躍、フィリピンへ向かう。
三人は、ルソン、ミンダナオ、レイテ……、フィリピン国内を北へ南へ駆けずり回り、泥まみれになって、強烈な暑さと湿気に耐え、そして幾度となく空振りを繰り返す。
そして、三年の試行錯誤を繰り返した末、文明を隔絶された山の民が暮らす山深い小川で、恋いこがれた新種と遭遇する!