「和田の一三0キロ台はなぜ打ちにくいか」既刊・関連作品一覧

和田の一三0キロ台はなぜ打ちにくいか

打たれないストレートを投げよ!
こうすれば、あなたも速くなる?!これが和田毅の秘密だ!

(特別付録)卒業論文全文掲載!

甲子園ベスト8投手として早稲田大学進学。入学時には130キロも出なかった左腕は、学生トレーナー・土橋恵秀と運命的に出会う。2人3脚のハードトレーニングで、球速は半年で140キロを超えた。江川卓氏の持つ東京6大学の奪三振記録を更新して、プロ入り。多くの打者が「なぜ打てないのか」と首をかしげる独特の球質の正体とは何か。「まだ、本当に納得できる1球を投げたことがない」という高い志の向かう先には何があるのか。野球の現場の息づかいが聞こえてくる、野球好きによる野球好きのための力作!

バットの上を通るボール
しかしながら、彼の球速は、たまに140キロを超えることはあっても、そのほとんどが130キロ台の後半にすぎない。野茂英雄や佐々木主浩のようなものすごいフォークボールがあるわけでもない。同い年のライバルである松坂大輔(西武ライオンズ)が150キロ台の豪速球で三振の山を築いているのとは、あまりに対照的なピッチングスタイルなのである。しかも、プロ入り1年目は14勝で新人王、2年目もアテネ五輪に参加したことで約1ヵ月間ペナントレースを欠場しながら10勝をあげた。2004年の被安打率2割2分8厘はパ・リーグの最小――。つまり、リーグでもっとも打ちにくいピッチャーだったということだ。「あの130キロ台のボールで、なぜ?」――<本書より>