「特攻隊振武寮 証言・帰還兵は地獄を見た」既刊・関連作品一覧

特攻隊振武寮 証言・帰還兵は地獄を見た

「父は特攻隊が美化されることを、常に危惧していました」
(大貫少尉の長女・大貫妙子さんミュージシャン)

昭和20年5月、陸軍が福岡に設けた生き残り
特攻隊員の収容施設・振武寮で、大貫少尉は上官に殴打され、怒声を浴びつづけた――。
話題のNHKスペシャル「学徒兵 許されざる
帰還」の単行本化!

■序章「幽閉された軍神」より
私たち生き残った二八名の特攻隊員は、第六航空軍司令部に隣接する私立福岡女学校の寄宿舎に連れていかれました。寄宿舎の周囲には鉄条網が張り巡らされ、銃を持った衛兵が入口に立っていて、ものものしい雰囲気です。
「振武寮」……。
真新しい看板に黒のペンキで、そう書かれていました。
それから、一六日間の幽閉生活が始まったのです。
──大貫元少尉は、そう語りはじめます。生き残り特攻隊員・大貫健一郎氏への驚愕のインタビューを、ぜひご堪能ください。