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中国共産党の経済政策

習近平時代の中国経済はどうなるのか? 一党独裁、政経不可分の中国にあって、今後も共産党が政権を維持していくための最大のポイントは経済政策にあるといっても過言ではない。財務省から中国大使館に4年間出向し、政策決定過程を含め中国経済をつぶさに見てきた著者だからこそ書ける中国経済の真実。(講談社現代新書)


2012年11月の第18回党大会で、習近平が胡錦涛に替わり党総書記に就任。
2013年3月には政府人事も決まり、いよいよ本格的な習体制がスタートする。
その中国はいわずとしれた共産党一党独裁国家。
党の指導は政治のみならず経済社会のすみずみにまで及ぶ。
これは中国共産党の経済政策を知らずして、
中国の経済を知ることはできないということを意味する。
今後も共産党政権は存続するのか?
その鍵はずばり「経済運営で失敗しないこと」にある。
政治的自由に対する不満、格差に対する不満、民主的な要求はたしかに存在しているが、
今後もそこそこの経済成長が維持され、徐々に国民が豊かになっていけば、
国民の不満が爆発して政権を揺るがすところまではいかないだろう。
しかし仮に共産党が経済運営に失敗し、
いま以上格差だけが広がったとすれば。
そして国民の多くが明日への希望を持てなくなる日が来れば。
それは即政権の危機を意味する。
中国の経済がどうなるかは、すでに経済的に深い相互依存関係にある日本にとっても他人事ではすまない。
良くも悪くもこれからも隣の経済大国とどう付き合って、
日本にとって利益をもたらすことができるのか?
これが日本の将来に大きな影響を与えるだろう。  
本書は、財務省から中国大使館に4年間出向し、
党・政府内の政策決定過程を含め、
中国経済をつぶさに見てきた著者だからこそ書けた、
中国経済のいまとこれからを知るための第一級のレポートである。