「思い出風」既刊・関連作品一覧
画寸333×265mm。額縁付き。
原田泰治が描いた春のれんげ畑を木版画化。
山口県旭村の、一面に咲き誇る春のれんげを描いた、素朴画家・原田泰治の力作「思い出風」。春の野に吹く風の音が聞こえるかのような作品を多色刷りの版画に。
山口地方の取材で、山を背にした小さな集落に、みごとなれんげの咲く田圃(たんぼ)を見つけた。畦には懐かしい木の電柱もあり、僕はすっかり惹きつけられてしまった。旅はこんな素晴らしい感動のプレゼントをしてくれる。土手に座り、れんげの田圃を見ていたら、山羊(やぎ)の鳴き声や、子供のはしゃぎ声や、母ちゃんの呼び声など思い出乗せた春風が耳元を通りすぎていった。