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散斬

時の大老井伊直弼は四面楚歌の政局打開の鍵と考え、座光寺藤之助(ざこうじとうのすけ)を味方につけるべくひそかに上海に手下を送る。藤之助は江南の水郷を旅していた。案内役の劉源(りゅうげん)は、仇敵黒蛇頭(くろじゃとう)から逃れてきた男だった。そして玲奈(れいな)は遠きバタビアで父の面影を追う。新・幕末小説は舞台を広げ新たなステージへ!<文庫書下ろし>