「源氏物語絵詞」既刊・関連作品一覧
言葉と絵の競艶
「源氏物語」54帖 絢爛・華麗な世界。平成琳派の新鋭が、15号から六曲屏風まで多様な画面に描いた王朝絵巻の大作
●本書の特色
・「源氏物語」を読みながら絢爛たる王朝絵巻の世界が鑑賞できます。この画集には各頁ごとに、瀬戸内寂聴の現代語訳と各帖のあらすじが付けられ54帖全体の理解が深まります。
・紫式部「源氏物語」と「国宝源氏物語絵巻」の関係のように、言葉と絵画は時として一体のものです。瀬戸内寂聴訳「源氏物語」と「源氏物語絵詞」は一対のものとしてご鑑賞いただけます。
●2人の不思議な縁
今度の源氏物語全10巻の絵を、函の絵も表紙の「青海波」の絵も中の口絵も、みんな石踊さんお1人にお願いしました。
今までに谷崎(潤一郎)さんなどの場合には、その当時の最高の画家が挿絵などで競艶したわけです。私は、石踊さんの絵を拝見して「あ、これだ」と思ったんです。そしてお願いしてみたら、私と石踊さんは初対面じゃなくて、かつてお会いしているということを教えられびっくりしたんです。──瀬戸内寂聴