言葉の魂の哲学

講談社選書メチエ
コトバノタマシイノテツガク
  • 電子あり
言葉の魂の哲学
自分メモ
気になった本やコミックの情報を自分に送れます

内容紹介

言葉が表情を失うことがある。たとえば、「今」という字をじっと見つめ続けたり、あるいは、「今、今、今、今、今、今・・・」と延々書き続けたりすると、なじみのあるはずの言葉が突然、たんなる線の寄せ集めに見えてくる。一般に、「ゲシュタルト崩壊」といわれる現象だ。
逆に、言葉が魂が入ったように表情を宿し、胸を打つようになることがある。こういう現象を、どうとらえたらいいのだろうか。魂のある言葉とは、どのようなものか。

本書は、中島敦とホーフマンスタールの二編の小説からはじまる。いずれも、「ゲシュタルト崩壊」をあつかった作品である。
ついで、ウィトゲンシュタインの言語論を検証する。かれが「魂なき言語と魂ある言語」といったとき、どのような哲学が展開されるか。
そして、最後に、カール・クラウスの言語論を考える。
生涯をかけて、言語批判をつらぬいたクラウスの思想とは、どのようなものだったか。
それは、「常套句に抗する」ことで、世の中をかえようとする試みでもあった。
以上の三つの核によりそいながら、「命ある言葉」とはなにかを哲学する力作。

目次

  • 第1章 ヴェールとしての言葉――言語不信の諸相
  •   1.中島敦「文字禍」とその周辺
  •   2.ホーフマンスタール「チャンドス卿の手紙」とその周辺
  • 第2章 魂あるものとしての言葉――ウィトゲンシュタインの言語論を中心に
  •   1.使用・体験・理解
  •   2.言葉の立体的理解
  •   3.「アスペクト盲」の人は何を失うのか
  • 第3章 かたち成すものとしての言葉――カール・クラウスの言語論が示すもの
  •    1.クラウスによる言語「批判」
  •    2.言葉を選び取る責任

製品情報

製品名 言葉の魂の哲学
著者名 著:古田 徹也
発売日 2018年04月10日
価格 定価 : 本体1,700円(税別)
ISBN 978-4-06-258676-4
通巻番号 673
判型 四六
ページ数 296ページ
シリーズ 講談社選書メチエ

著者紹介

著:古田 徹也(フルタ テツヤ)

1979年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。現在、専修大学准教授。専攻は、哲学、倫理学。「言語」「心」「行為」を手がかりに研究を進める。主な著書に、『それは私がしたことなのか――行為の哲学入門』(新曜社)、訳書に、ウィトゲンシュタイン『ラスト・ライティングス』(講談社)、共訳書に『ウィトゲンシュタインの講義 数学の基礎篇』(講談社学術文庫)などがある。

オンライン書店で見る