土地 第1巻

内容紹介
儒教封建社会の圧殺のなかで育まれた“沃土”を糧に、韓国の女語り部、朴景利(パクキョンニ)が壮大な民衆史を紡ぎ、民族の恨(ハン)を解く大河小説――金石範
朝鮮半島南端・慶尚南道河東郡(キョンサンナムトハドングン)の平沙里(ピョンサリ)を舞台に、19世紀終わりの朝鮮末から日本の植民地時代までの約50年、運命に操られ苦難の海をゆく人々を悠々と描く、民族史的長編ロマン第1巻。
韓国で200万部超のベストセラーになった「土地(青少年版)」を翻訳出版!
物語は慶尚南道河東郡 平沙里の大地主・崔参判(チェチャムパン)家の当主崔(チェ)チスの若妻が、下男のクチョンと駆け落ちする場面から切って落とされる。ところが数奇なことには、崔チスと下男のクチョンは異父兄弟であった。産みの母の尹氏(ユンシ)は、この道ならぬ逃避行を心中では喜んでいたのだ。崔参判家の血族が織り成す波瀾万丈の「全体小説(トタリテ)」刊行!
【担当者メッセージ】
『土地』原書は、2009年惜しくも亡くなった韓国最大の女流作家・朴 景利(パク キョンニ)氏が、1969年から25年の歳月を費やして書き上げた畢生の大作である。もちろん韓国では知らない人がいないほど有名で、愛された「国民小説」といえる。しかしそのあまりの長編ぶりに、韓国人でさえ、完全に読破できている人は少ないという。
今回発刊するのは、2003年から刊行が始まり、トータルで200万部(25刷)を超えた『土地』ダイジェスト版(青少年版)を翻訳、全6巻で出版するものである。ダイジェスト版とはいっても、その面白さ、文学的輝きはいささかも損なわれていない。主要人物だけてゆうに50人を数える大長編であるが、筆者の圧倒的な筆力がそれを見事に書き分け、壮大な歴史絵巻に昇華させている。文字通り青少年(中高生)から大人まで、誰もが楽しめる大河小説だ。
物語の始まりは、19世紀末の鎖国攘夷政策を守っていた時代の朝鮮。李氏王朝最末期。それから飢饉や疫病、さらには圧制により国が混乱し、日本に占領・植民地化され、第二次大戦終戦により解放されるまでの約50年間を、ある地主一家の没落と放浪を通して描いている。韓流ブームは、ドラマ・音楽・映画と続いて、いよいよ小説へたどり着いた。
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