真情流露し詩魂漲る文体で、書・画・人に亘り──予が風雅は夏炉冬扇の如し、衆にさかひて用ふるところなし──(芭蕉)──に与する中川一政の強靱清冽なる“芸術境”。「夏炉冬扇」「水の如し」「硯と墨」「書の初歩」「目付の事」「冬心先生」「羅生門」ほか、図版19点を加え42篇を収録する代表的エッセイ集。