みんながうれしいことば、「おめでとう」 うさぎも、ねこも、ぞうも、とらも、ぼくも、わたしも、「おめでとう」。 贈りあう幸せの言葉を、戦後の童画界を牽引した茂田井武の絵にのせて送る絵本。
(茂田井 武)1908年、東京・日本橋生まれ。’30年に渡仏。帰国後、様々な職を経て、雑誌や大衆小説などに挿絵を描くようになる。特に戦後の10年間は子どもの本を中心に膨大な仕事に取り組む。’54年、絵雑誌「キンダーブック」の仕事に対し、小学館児童文化賞児童絵画賞受賞。絵本の代表作に『セロひきのゴーシュ』などがある。素朴な詩情と幻想、郷愁とユーモアを含んだ絵で、戦後の出版美術界に大きな影響を与え、現在も数々のアーティストを魅了し続けている。’56年、没。
ひろまつ ゆきこ1963年、ロサンゼルス生まれ。絵本評論家・作家。ちひろ美術館学芸部長などを経てフリーに。編著書に『茂田井武美術館 記憶ノカケラ』(講談社)『おかえりたまご』(アリス館)などがある。