ないてた おくつが わーらった
ないてた かばんが わーらった
赤ちゃんに身近な物がたくさん登場し、泣き顔から笑顔になっていきます。
帽子をかぶって、かばんを持って、おくつをはいて……いっしょにお散歩に行きたくなる絵本です。
・作/風木一人さんからのメッセージ
幼いひとたちには、モノとイキモノの区別はそれほどはっきりしていないようです。落としたスプーンに「痛かった?」ときいたり、ぐつぐつ煮立ったシチューに「怒ってるよ!」と目を丸くしたりします。モノにも自分と同じような感情があると考えているのです。とくに身近なモノや好きなモノは、親しい友達のように感じているのでしょう。自分が悲しいときは、おくつもかばんもぼうしも一緒に悲しいし、嬉しいときは一緒にうれしい。ほら、空が明るくなってきましたよ。雨が上がって虹がでて、みんな一緒におでかけです。
・絵/市原 淳さんからのメッセージ
この絵本の好きなところは、テンポがよく、ページをめくるとすっかり気分の切り替えができてしまうところです。雨があがっただけでみんな笑顔になり「おでかけ おでかけ あっはは」なのですから……。大人になるといろいろなことで悩んだり、気分が暗くなったりしてしまいますが、そんなとき、この絵本のようにサッと心のページをめくり、明るい気分になれたらいいですね。
・担当者のうちあけ話
笑顔の絵本、生活編です。赤ちゃんにとって身近な物の泣き顔と笑顔の変化が楽しい絵本です。1歳ごろは、靴をはくのをいやがったり、帽子をかぶるのをいやがったり……そんなとき、この絵本を読みきかせしながら、「ほら、帽子もいっしょにお散歩に行きたがってるよ」などと声をかけてみてはどうでしょうか。赤ちゃんとママがいっしょに笑顔になれる絵本をめざして作った幼児絵本、ひとりでも多くの笑顔に出会えますように。(K)
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