「このおばけ、くださあい!」
モモちゃんは、なぜかおばけがほしくてしかたなくなりました。10円もって出かけますが、おばけってどこに売っているのでしょう? 読みきかせにぴったりサイズの新装版です。
・文/松谷みよ子さんからのメッセージ
ちいさいモモちゃん――― おばけとモモちゃん
むかし、神さまであったものが、時代が下るにつれて妖怪化していく例は多いのですが、その妖怪たちもまた、現代の子どもたちにとっては、アイドル化しつつあります。
おばけを友だち扱いしている現代っ子と、むかしながらのおばけたちのくいちがいは、おとなと子どものくいちがいにも通じています。
概念にとらわれないで行動する子どもから生まれたおはなしです。
松谷みよ子
・担当者のうちあけ話
新装版ちいさいモモちゃんえほんの3冊めとなる本書は、モモちゃんのお話の中でも、もっとも人気のあるタイトルのひとつ。この人気の秘密は、シリーズの中でも随一のモモちゃんの元気さ! そもそもおばけの話といえば夏が定番ですが、この絵本は季節を問いません。読者から「モモちゃんがまったくおばけをこわがっていないので、うちの子もおばけをこわがらなくなりました」というお手紙をいただくほど、モモちゃんパワーがすごいのです。わたし自身、10円にぎりしめて、おばけを買いにいくモモちゃん、ふわっふわののっぺらぼう、裏表紙のモモちゃんのうしろ姿に、どれだけほっこりした気持になったことか。冬にも読みたいおばけの絵本です。(ほろほろ鳥)
【読み聞かせ:3歳ごろから ひとり読み:6歳ごろから】
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