日本の敬語

著:金田一 京助
定価:968円(本体880円)

東京は京都より敬語が多い? 「ご遠慮ください」は失礼? 「お前」は敬語だった? 貴人は「する」より「なる」?

「敬語は日本語の美しさである。しかし、度をすぎるとうんざりする。」敬語はなぜ生まれたのか。尊敬と相殺される親愛の感情は、どう表現したらいいのか。原日本語、上代から奈良、平安、そして現代へ。敬語の起原と変遷をたどり、情況にふさわしい使い方を考える。一級の言語学者がじっくり向き合う、敬語の歴史と実用。(解説・滝浦真人)
底本:『日本の敬語』角川新書、1959年

【本書の内容】

第一章 序説
一 英語と日本語 
二 日本の敬語は文法的 
三 日本の敬語は相対性敬語 
四 敬語の起原と階級 
五 敬語の起原とタブー 
六 アイヌの妻女 
七 アイヌの婦人語と敬語 
八 アイヌ代名詞の構造 
九 日本代名詞の構造 
一〇 名詞の敬称 
一一 結 論 

第二章 起原:どうして日本の敬語が起ったか
一 原日本語と敬語法 
二 上代日本語の敬語法1 「ます」考 
三 上代日本語の敬語法2 「せす・けす・めす・をす・なす・こやす」考 
四 上代日本語の敬語法3 「たまふ」考 
五 上代日本語の謙称動詞1 「たぶ・たばる・まつる」考 
六 上代日本語の謙称動詞2 「まをす(申)」考 

第三章 変遷:奈良から平安への敬語のずれ
一 上代敬語と古代敬語の対比 
二 平安時代の敬語助動詞の起原 
三 奈良・平安の相違 
四 万葉語における「頂戴す」について 
五 「見(め)す」の忘却
六 「せす」のまちがい 
七 御立為之の誤訓 
八 物語文学と敬語
九 後代の敬語 

第四章 現代の敬語:どうあり、どうなるべきものか
一 序 論 
二 名詞・代名詞 
三 動詞 
四 地方別 
五 現代敬語の無軌道さについて 

第五章 結論
一 敬語のとどかない名歌 
二 歌から見た敬語の本質 
三 結びの言葉 

付録 これからの敬語

解説 滝浦真人

日本の敬語

書店によって取り扱いがない場合もございますので、あらかじめご了承ください。電子書籍での価格は紙の本と異なる場合がありますので、詳しくは各電子書店でご覧ください。

書店在庫を見る

オンライン書店で見る