比較史の道 ヨーロッパ中世から広い世界へ

カロリング期荘園制の所領明細帳に基づく研究を中心に、中世社会経済史を専門としてヨーロッパ学界でも活発に発言している著者による比較史の勧め。中世史学の本場ベルギーに留学してジェニコから歴史学の真髄を学び、フルフュルストなどとともに中世初期農村史の見直しを進めてきた著者は、国家や文化の枠に囚われない具体的な比較を志す。2000年夏のオスロで開かれた国際歴史学会議のラウンドテーブル「比較史。モデルと方法」での報告を先頭に11編を収録。

【目次より】
序言 本書成立の経緯
第I部 比較史の現在
第一章 比較史の現在 第一九回国際歴史学会議に向けて
第二章 比較史の現在(続) 第一九回国際歴史学会議での論調から
第三章 国際比較中世史料論の現在 熊本シンポジウム『日英中世史料論』をめぐって
第II部 ヨーロッパ中世から
第四章 イギリス中世初期社会経済史への新しい視角 ヨーロッパ大陸との比較から
第五章 中世荘園制の形成におけるイングランドと大陸 フェイスの新著をめぐって
第六章 個別発見貨の意味 イギリス中世古銭学による問題提起と所領明細帳研究への波及
第七章 収穫率についての覚書 九世紀大陸と一三世紀イギリスの史料から
第III部 広い世界へ
第八章 比較都市史研究の新しい動向 共同研究・国際会議『イスラムの都市性』をめぐって
第九章 古銭学・貨幣史の東と西
第一〇章 封建制概念の現在 第二回日英歴史家会議に向けて
第一一章 市場史の射程 第六五回社会経済史学会共通論題結論
あとがき

比較史の道 ヨーロッパ中世から広い世界へ

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